失敗から学ぶ土地探しで成功する5ポイント!
誰もが「注文住宅でこんなマイホームを建てたい」というイメージは持っているでしょう。でも、なかなかイメージ通りの住宅を建てるのに苦労している人はいませんか?僕の耳にも「どうしてかわからないけど注文住宅が一向に完成しそうにない」という話が入ってきます。実は、そのような状況に陥ってしまう人には、共通点が見られるんです。ここでは、土地探しでドツボにハマってしまう人の失敗例からどのようにすればそのようなケースを避けられるのか説明していきます。すでにそのような状況に陥っている人は、この記事を読んで土地探しで失敗している原因を明確にしましょう。
1.前提:土地に対しても理想があって当然!
「注文住宅」と聞くと、人それぞれ何かしらのイメージを持っているでしょう。僕の場合は豪華でかっこいい住宅を想像します。しかし、なかなか注文住宅がある土地に対するイメージを持っている方は少ないのではないでしょうか?を話をするときは基本的に周辺状況を無視して、建物自体を話題にしてしまう傾向にあるからです。建物だけに着目していると、だんだんと土地への意識がおろそかになってしまいます。
そうすると、注文住宅に対する理想は建物自体への理想だけってしまいがちです。でも、注文住宅というのは土地と建物のセットです。どちらか一方を重視して、もう一方を軽視していいわけがありません。自動車を購入するときを例に考えてみましょう。車の外側ばかりを気にして購入してしまったら、実は乗り心地が悪かったなんてことが起こりえますよね。住宅も同じです。建物の住み心地だけを気にしていたら、実は周辺の住みやすさがひどかったということになってしまいます。建物だけでなく土地に対する理想を明確にすることは、土地探しで失敗しないための前提になります。ではどのように土地に対する理想を明確にすればいいのでしょうか?
理想を書き出してから優先順位をつける!
土地に対する理想を明確にする方法は、
- 自分が土地に対して求める項目を書き出す
- 書きだした項目に優先順位をつけて並びかえる
この方法を実践すれば、土地への理想が明確になります。
詳しくはこちらを参照してみてください。
2.前提: 土地探しの期間は長くて当然!
土地に対する理想がわかったから、「後は土地を見学にいって、理想に近い土地にめぐりあえれば、購入するだけでしょう?」とか思っている人はいませんか?このように土地探しを舐めている人は99%失敗するか途中で諦めてしまいます。
こうならないためにも、「土地探しの期間が長くなるのが一般的で、辛抱することが大切だ」と言い聞かせましょう。実際に僕の周りやネットなどでは、土地探しだけで半年以上かかっている人が大半です。確かに3ヶ月で土地が見つかる人もまれにいます。そのような人は例外なので、気にしないようにしましょう。
最低でも半年は土地探しにかかると思っておくことをおすすめします!
運命の出会いを逃さないように!
注文住宅で重要な要素の一つが運。運なんてどうしようもないと思うかもしれませんが、誰もがおそらく土地と運命的な出会いをする機会があります(辛抱強く探していれば)。自分に運はないと思っている人は、まだ巡りあえていないだけでこれから巡りあえます。
運命の土地と出会いタイミングは、人によって違うのはしょうがないです。早い人もいれば遅い人もいます。でも、一つ絶対に言えるのが、一回運命の出会いをしてから次の出会いまでの期間は短くありません。なので、自分が土地と運命の出会いをしたと思ったら、その土地を購入しましょう。そのタイミングを逃してしまうと、次の出会うまで精神的に辛抱できないかもしれません。後から「逃がした魚は大きかった」と後悔しても遅いので、気をつけましょう。
ここまでが土地探しにおける前提です。まだまだ前提で「こんなことはわかっているよ」という人も多いでしょう。そういう人はおそらく土地探しで成功しやすい人です。そういう人は、不動産屋や相談所に行って実際に土地を探し始めても問題ないでしょう。
逆に、ここまでの前提で自分が甘かったと思った人はこれからの4ポイントをしっかり押さえてください!
3. 土地見学で確認する点を洗い出す!
土地に対する理想は前提で明確にすることをおすすめしたので、みなさん完璧なはずです。ここからやらないといけないことは、その理想をどう現実に落としこむかということです。「理想と現実は別物だ」とはわかっていても、理想から現実に落としこむことができない人はたくさんいます。会社内での将来的にはこんな地位につきたいと思っているのに、どうやってその地位までたどり着くか考えられないことと同じです。注文住宅では、いくらでも理想を語れます。しかし、理想というのは叶えてこそ意味があります。土地に対する理想をどうやって、現地を見学した時に確認するのか理解していきましょう。
どう土地の理想を現実に落としこむか?
土地の理想を現実に落としこむのは比較的簡単にできると思います。なぜなら、自分があげた理想を土地見学したときに、どうやって確認するか考えればいいからです。例えば、「大きな土地がいい」というのが、理想の項目に上がっていたとします。みなさんならどのように土地の大きさを確認しますか?ほぼ間違いなく、土地の坪数を確認しますよね(まさか自分で測量する人はいないでしょう笑)このように、自分が上げた理想の項目一つ一つに対して、どう確認するか考えてみてください。
実際によく上げられる理想とその確認方法を以下に参考として載せておくので、活用してみてください!
理想はあるのに確認できないことも
理想というのはあくまで実現できる可能性があって初めて理想ということになります。同頑張っても実現できない項目は理想ではなく、無謀と言います。
土地への理想の項目をどう確認するか考えているときに、どうしても確認する方法が思いつかない項目や本当に実現できるか怪しい項目にぶつかるかもしれません。そのときは、そもそも自分がその項目を金銭面などから実現できるのか考えてみてください。例えば、土地の場所として都内の一等地がいいという項目があったとしましょう。確かに一等地に土地があるかどうかを確認する方法はあります。でも、そんなこと調べたところで自分にそこで土地を購入することができなかったら、調べた時間はもったいないです。このような項目は夢でしかないので、注文住宅では実現できないと割りきりましょう。夢と理想をきっぱりと割り切れることも注文住宅で成功する要素かもしれませんね。
この話は土地に限ったものではありません。間取りを決めるときにも通用するので、土地が選び終わった後でも、頭の片隅においておくことをおすすめします。
4. 昼と夜は違うから見学は2回!
土地に対する理想がまとまり、それをどう確認するかはっきりさせられたら、実際に土地を見学に行くことでしょう。そのときに注意しないといけないことが、昼間の様子と夜の様子はまったく違うということです。「土地の表情が違い」なんて言い方をすることもあります。だから、昼間に見学していいなと思った土地があったら、一度夜にも見学に行くことをおすすめします。昼間の土地の表情だけを基準に土地を購入してしまうと、実際に注文住宅を建てて生活してから、夜は住みにくかったなんてことになりかねません。
夜に行った時に確認すべき点
それでは昼と夜で違う点は何でしょうか?一般的に、昼と夜で違う点は、明るさと騒音です。この2点のせいで、昼間だけではなく、夜にも土地を確認しにいかないといけません。
具体的にどのようなところを確認すべきなのかというと、明るさについては土地周辺の明るいところと暗いところを把握することです。基本的に道路に設置されている街灯の数から判断できるはずです。土地の周辺が極端に暗いと犯罪などが起こる可能性が上がるので、その土地は購入しない法が良いかもしれません。また、騒音については、近隣の住宅からの音を確認しましょう。昼間は外に出てきたり、周りの音でかき消されていたりした音が夜になると気になってしまうケースがあります。特にアパートがあると、夜に大学生が帰宅していて、馬鹿騒ぎしてうるさいケースを耳にしたことがあります。
昼間の表情がいいからと言って焦らず購入せず、夜の表情もしっかり確認してから土地を検討してください。
5. 法律知識も理解しよう!
これまでの前提とポイントの項目は、こうしたほうがいいというアドバイスでした。アドバイスを聞くだけでも、注文住宅を建てようとしてきた先人たちが犯した失敗を避けることはある程度可能です。しかし、これでは知識面に不安があり、注文住宅の土地選びで失敗する可能性がそれなりにあります。
どういうことかと言うと、土地を購入したどんな建物でも建てていいということではないからです。日本全国どこの土地にも、その土地で建てられる建物が制限されています。制限をすべて抑えることは専門家ではないみなさんに求めてはいませんが、知っておくべき法律の制限が4つあります。ここではそれらを紹介していきます。
法律制限1 建ぺい率と容積率とは?
建ぺい率と容積率は聞いたことがある人は多いと思いますし、気にされている方がほとんどでしょう。建ぺい率とは、建物の面積が土地の面積に対して占める割合のこと。一方で、容積率とは、建物の延床面積が土地の面積に占める割合のこと。
面積という言葉が出すぎて、よくわからないという方もいることでしょう。そういう方は下の図を見てください。
これは、敷地に建物が建っているところを上空から見たイラストです。このときに敷地に対して住宅(茶色)が占めている割合が建ぺい率です。面積という言葉を使って説明されるとわかりにくいですけど、イラストを使うと理解できますよね。
容積率は、建ぺい率ではない方という覚え方をするといいでしょう。そうすると、建ぺい率と容積率がごちゃごちゃにならなくてすむでしょう。
法律制限2 セットバックとは?
セットバックとは、「幅が4mより狭い道路に接している土地では、現在の道路の中心から2mまでの範囲に建物を建てられない」というルールのこと。
昔は車が道路を通ることを想定していなかったので、道路幅が4m未満でも問題はなかったです。しかし、車が登場したために、道路幅が4m未満だと歩道を十分にとれないということの一因で、道路幅を十分に確保する必要が出てきたためにセットバックが登場しました。
現在ではほとんどの道路幅が4m確保されていますが、一部セットバックが完了していない道路が存在します。その場合は、敷地の境が道路の中心線から2mの位置にしないといけません。
セットバックしたせいで失った土地は、建ぺい率や容積率を計算するときの敷地面積に入りません。ということは、その土地に建つ建物の大きさは小さくなってしまうということです。
土地の広さだけを気にして、どれくらいの建物が建つのか気にしていたら、セットバックによって足元をすくわれます。注文住宅で失敗しないためにも、セットバックは気にしてください。
法律制限3 高さ制限とは?
法律によって、建物の高さにも制限がかかっています。周りの建物に対して、建物の高さが異常に高いと他人の日照権を侵害し、幸福な生活を邪魔することになるからです。そうならないために、どの土地にも共通の高さ制限というものがあります。ただし、用途地域(後述)によって制限が緩和されたりします。
高さ制限には種類があるの?
注文住宅を建てる人が気にしておくべきなのは、4つです。でも、名前を知っていればいいだけでしょう。
- 道路斜線制限
- 北側斜線制限
- 隣接斜線制限
- 絶対高さ制限
ここでは詳しく説明しません。だいたいの注文住宅は2階建てて、よほど敷地ギリギリに建物を建てないかぎり高さ制限にかかることはないと思ってもらって構いません。
詳しい内容が気になる方は、以下のイラストを参考にするか、自分で調べてみてください。
法律制限4 用途地域とは?
用途地域とは、「市街地の中の土地をどのように使用していくか」の分類をしたもの。都市計画法で定められており、大きく分けて住宅・商業・工業の3つに分類され、合計で12に分類されます。14地域の中で住宅に関係する7つあります。
- 第一種低層住居専用地域
- 第二種低層住居専用地域
- 第一種中高層住居専用地域
- 第二種中高層住居専用地域
- 第一種住居地域
- 第二種住居地域
- 準住居地域
以上のように7つ分かれています。第一種低層住居専用地域が一番制限がきつく、下にいくほど、その地域に建てられる住宅などの制限がゆるくなっていきます。
制限がきついほど人気が落ちるのかと思うかもしれませんが、実は、一番注文住宅の土地として人気なのが第一種低層住居専用地域です。なぜかというと、用途地域では、その地域に建てられる店舗についても制限しており、第一種低層住居専用地域では小さい店舗しか建てられず、ほとんど住宅しか建てられません。なので、閑静で落ち着きのある住宅街ということになります。
土地探しの際に、用途地域を気にし過ぎると、土地を購入できなくなる可能性があります。頭の片隅においておき、複数の土地で迷ったときに、判断基準にしてみることをおすすめします。
簡素な内容で4つの法律制限を紹介しました。この説明でも、土地探しで法律に関しては失敗することはないでしょう。もっと詳しく知りたい方は自分で調べてみてくださいね。
今回は土地探しの失敗例から学べることを詳しく書いてみました。注文住宅では土地探しが一番時間がかかるので、覚悟をもって、焦らず、いい土地に出会えるまで待ちましょう。みなさんが注文住宅で満足した住宅が完成することを願っています。困ったことがあれば、予算にやさしい無料相談所を利用してみてください!土地さがしが終わったら、次はハウスメーカー探しです。ハウスメーカーを選ぶ基準はさまざまですが、一つの基準として工法があるでしょう。こちらで、各ハウスメーカーが得意とする工法をまとめてみたので、確認してください。