展示会で見るべき3ポイントと、おすすめの確認方法!!
住宅を購入するときに、誰もが一度は住宅展示会に足を運びますよね。「こんな住宅もいいな」とか、「自分のイメージとは違ったなあ」など様々な感想を持つことでしょう。このような展示会に対して印象を持つことは非常に重要です。しかし、人と初めて出会ったときのことを考えてみてください。その人の第一印象は良くても、だんだん内面が見えてきて、落胆した経験はないですか?展示会で使われている住宅の場合も同じで、展示会での印象はよくても実際に住んでみたら自分の想像と違うなんてことはあります。これから住宅を購入する方はこのようなケースを避けないといけません。そのために、誰でもできる住宅展示場で見るべきポイントがあるので、それをまとめていきます。
ポイント1 住宅の明るさは重要!
人は適度に明るいところにいると、気分が明るくなり、ストレスも少なくなります。ということは、住宅が適度な明るさに確保されていることは住宅の住み心地に直結しています。しかし、注意しないといけないのは、ここでの明るさは「自然光」の明るさです。自然光は温かみがあり、落ち込んでいたときに自然光で心が癒やされたという経験をしたことがあると思います。蛍光灯やLEDなどの人工光はたしかに住宅を明るくしますが、あくまで人工光は自然光が届かないときのサポート役で、人の気持ちを明るくしてくれません。なので、住宅が明るいと感じても、それが自然光によるものなのか、人工光によるものなのか、展示会で見学して判断しないといけません。
判断するときにすべきステップとしては、以下の4ステップを行うことをおすすめしています。
- step 1.部屋の窓の多さと配置を確認する
- step 2.部屋の電気を消して、部屋全体が入るように写真を撮る
- step 3.部屋の電気をつけて、step2と同じ位置から写真を撮る
- step 4.写真を比較してみる
この4ステップを踏むことで部屋ごとの明るさをテェックします。この説明では不十分なので、それぞれのステップをもう少し細かく見ていきましょう。
step1.窓の多さと配置を確認する!
自然光を部屋に取り入れるためのものとして誰もが思い浮かべるのが窓です!これは正しい考え。しかし、窓の役割は何も光を取り入れるだけではないことは誰もが知っています。
- ・光を取り入れる
- ・風を取り入れる
窓の役割は上のように2つに別れます。太陽は東から昇り、南を通って、東に沈みます。ということは、住宅の北側にはほとんど光は当たりません。なので、北側の窓の役割は後者に該当し、北側以外にある窓は両方の役割を兼ね備えているのが一般的です。
展示会で部屋の窓を確認するときは、窓がどの方角に何個ついていて、どの時間帯に明るくなりそうかはっきりとさせましょう。東についていたら朝、南についていたら昼間、西についていたら夕方、部屋が明るくなるのが一般的です。
step 2.部屋の電気を消して写真を撮る
住宅展示会で使われている住宅には性能がいい照明器具が取り付けられており、部屋が全体的に普通より明るくなっていることが多いです。実際に住宅を購入した場合、それらの照明器具は価格に含まれておらず、オプションになっている場合がほとんどです。住宅を購入して普通の照明器具をつけたら、展示会のときより部屋が暗いなんて声も聞きます。なので、住宅展示場で部屋の明るさを確認するには、照明器具がついていない、つまり電気を消した時が最適です!
部屋の電気を消すことで自然光だけの明るさになり、部屋のなかでも明るいところと暗いところが出てくるでしょう。部屋のどの場所が明るいなどとメモを取ってもいいですが、便利なのは携帯やスマホで写真を撮ることでしょう。そうすることで照明器具をつけた時と比較するのも簡単になります。一般的に窓のそばほど明るく、窓から離れるほど暗くなるのが一般的です。このとき写真を撮った位置を覚えておいてください。
step 3.部屋の電気をつけて、同じ位置から写真を撮る
電気を消して自然光でどれくらい部屋が明るくなるか確認できたら、部屋の照明器具をつけましょう。そして、電気を消したときに写真を撮った位置から、また写真を取りましょう。このときに、照明器具のリモコンで、明るさを調整できる場合は、最大、中間、最小の明るさで、部屋の明るさの写真があると比較材料が増えてなお良いでしょう。照明器具による明かりでは、部屋全体が均質な明るさになるのが一般的です。
step 4.電気ありなしのときの写真を比較する
最後に、電気がついているときとそうでないときの写真を比較しましょう。同じ位置から撮った写真で比較するので、部屋全体の明るさの変化やどの位置での明るさが変わったのかははっきりします。住宅展示会の住宅内で全体の明るさが極端に変わってしまう場合は要注意です!もちろん部屋が住宅のなかでどの位置にあるのかによって、結果は変わってきます。一番自然光が当たらない北側の部屋は、電気の有無によって部屋の明るさが極端に変わってしまうのが一般的です。各部屋で明るさの比較をし終わったら、住宅全体として明るい場所とそうでない場所がはっきりとするでしょう。明るい場所の割合が多いほど、住宅が明るいということです。
実際に僕の住んでいる住宅の一室を例に明るさを調べてみました。下の2枚の写真が電気をつけたときとつけないときの写真です。どちらがどのときかは一目瞭然でしょう。,000万円代で建てることも可能です。スーモカウンターの広告でたまに見かけるでしょう。詳しいことはわかりませんが、何事も先入観にとらわれずに、話を聞いてみることは大切です。気になったら行ってみてください。
電気をつけないときは、窓付近がやや明るく、天井や角は暗くなっているのがわかります。全体としては暗いイメージを持ちますよね。
一方で、電気をつけたときは、部屋全体が均質な明るさになっているのがわかるでしょう。この部屋に光の当たりやすい時間帯でも自然光に明るさは確保できていないので、この部屋は住む人にとっては住みにくいと判断できます。しかし、住宅には1部屋しかないということはないので、住宅展示会では全部屋との明るさのバランスを必ず確認してください。僕の場合は他の部屋でものすごく自然光の明るさがある部屋があったので、この部屋は少しくらい暗いほうがちょうどいいという判断をしました。人によって自然の明るさに対する考え方は違います。自分が住宅を購入するときに、どう判断、納得するかが重要です。
ポイント2 風通しも忘れずに確認!
住宅展示会に行くと、実際に目に見える家具や明るさについつい目がいってしまいます。でも、住宅の良し悪しを判断するときに目に見えない部分にも重要なものがあります。その代表が風通しです。新鮮な空気に触れると、人の気分はすっきりとします。住宅は外と内とを壁によって分けられており、設計する段階で風の通り道をどのように確保するかが重要になっています。これから住宅を購入する人は、風の通り道がどのように設計されているのかを住宅展示会で確認する必要があります。この確認を怠って住宅を購入後に風通しを改善しようとすると、リフォームするしかなく、お金がかかってしまいます。そうならないためにも、購入する前にしっかりと風通しを確認しましょう。確認するときのステップが以下のとおりです。
- step1.各部屋や通路で空気が新鮮であるか自分の感覚で判断する
- step 2.部屋ごとの窓と扉の位置関係を把握する
- step 3.部屋の配置の仕方を確認し、風の流れる道を把握する
このステップに沿えば、風通しが良いかどうか展示会で確認できると同時に、どのような場合に風通しが良くなるのか判断できます。それぞれのステップごとに詳しく説明しますが、その前に住宅の風通しを考える上で重要な知識を説明したいと思います。
窓と扉はセットで考えることが重要!
あなたなら風通しを良くするために、住宅に窓や扉をどのように開けますか?結論を言えば、「風の通り道が入り口から出口まで一本の線で結ばれている」ことです。言葉だけでは難しいので、下の図を見てください。
左の図だと風の出入り口はありますが風の通り道がごちゃごちゃでつながっていないので空気が淀んでしまいます。一方で、右の図では出入り口がきれいにつながっているので空気が淀むことはありません。
今度は部屋単位で風通しを考えてみましょう。部屋で風を通すために作られているのは窓と扉です。地下に部屋がない限り、各部屋に窓と扉は少なくとも1つずつは存在します。それぞれが風の出入り口となるので、セットで考えることが重要になります。では、どのように窓と扉のセットを配置すると風通しがいいのでしょうか?ここでも結論から言ってしまうと、「部屋の対の位置には配置してあるほど」風通しがいいと言えます。言葉ではわかりにくいので、下の図を見てください。左ほど風通しがよく、右では風が淀んでしまいます。この知識を元にそれぞれのステップを確認していきましょう。
step1.部屋や通路で空気が新鮮か判断する
住宅展示会に行った際は、まずは住宅のそれぞれの部屋や通路で空気が新鮮であるかどうか自分の感覚で判断してみてください。どの程度の空気を新鮮と感じるかは人それぞれ違います。その理由は、今まで住んでいた環境が人によって変わってくるからです。簡単な例を挙げるなら、空気の汚いところに住んでいた人は田舎にいるだけ空気が新鮮になったと感じますが、田舎の人は空気が新鮮である環境に慣れているので田舎にいるだけでは新鮮になったとは感じませんよね。
自分ではどの程度の空気が新鮮を感じるかを言葉で説明することは難しいです。それはそのはず。毎回感覚的に空気が新鮮かどうか判断しているからです。なので、自分の感覚にしたがって住宅の各々の場所で空気が新鮮かどうか確認することがなによりも重要になります。
step 2.部屋ごとの窓と扉の位置関係を把握する
感覚にしたがって空気が新鮮かどうか展示会の住宅で確認できたら、今度は上で紹介した知識を使って部屋ごとに風の通り道がどうなっているのか確認しましょう。このステップは各部屋の扉と窓の位置関係を把握するだけなので、比較的簡単に短時間でできるはずです。このときに、自分で住宅の見取り図を作って、扉と窓の位置を書き込んでいくのが効果的です。Step3で非常に役立ちます!
step 3.部屋の配置を確認し、風の道を把握する
最後に、部屋と部屋の配置を気にして、住宅のなかにどのような風の通り道があるか把握してみましょう。このときにstep2で作った見取り図が役立ちます。見取り図に風の通り道になりそうなところに線を引いいて見ましょう。線を引いたら、実際に線を引いた道を通って、その道に風が流れているか確認してください。住宅展示会が開催されている時期が冬の場合は窓が閉めてある場合があり、風の流れを把握できない時は諦めましょう。
ポイント3 プライバシーを守りたい場所について
住宅はおそらく生活の上でプライバシーが一番守られているところでしょう。見知らぬ人が勝手に家に入ってくることも例外を除いてありませんよね。しかし、住宅だからと言って、プライバシーが完全に守られているわけではありません。というのも、住宅だからと外からの視線を完全に遮断することはできないからです。仮に遮断するとしたら、住宅はドアを除いて、窓のない箱になってしまいます。それでは、これまで説明してきた、住宅の明るさや風通しは最悪で、とても住めるような住宅ではありません。遮断できないから、外からの視線は気にしないということではありません。住宅のなかには、とくにプライバシーを守りたい場所とそうでない場所があるので、前者になるべく外からの視線が届かないように工夫しないといけません。住宅展示会に行く際は、プライバシーがどのように守られているのか確認しないといけません。では、どのように展示会で確認すればいいのでしょうか。僕がおすすめする方法は以下のとおりです。
- step1.自分(家族)がプライバシーを守りたい場所を書き出す
- step 2.各部屋に行ってみて、隣の住宅や道路との距離感などを確認する
それではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
step1.プライバシーを守りたい場所を書き出す
人それぞれどこまでプライバシーを守りたいかは違います。リビングの生活が外から覗かれるのも嫌な人もいれば、リビングくらい見えても平気という人もいます。どこまで守りたいか自分でしっかりと線引きをしておきましょう。一般的に、住宅のなかでプライバシーが守られていたほうがいいと思われる場所は
- ・寝室
- ・子ども部屋
- ・お風呂
これらの場所はだいたいの人が外からプライバシーを守っておきたい場所です。これまで住んでいた家での生活に慣れているために、「外から自分のプライバシーを考えたことがなかった」なんて人もいると思います。そんな人は、住宅にいるときに他人から見られたくない生活空間はどこなのかを考えてみてください。朝ベットから起きたときの顔とか見られたくないですよね。それなら寝室はプライバシーを守りたい部屋ということになります。
step 2.各部屋に行き、隣の家や道路との距離を確認する
自分がプライバシーを守りたい部屋をリストアップしたら、展示会で実際に各部屋に行って外との関係性を確認しましょう。部屋の窓から、外から部屋を見られそうな場所はないか調べてください。特に、隣接する住宅と道路は要テェック。図面ではリビングと道路が近くて不安だったけど、確認してみたら、庭に大きな木があったり高い垣根があったりするからリビングのプライバシーは守られていて安心したなんて話もあります。リビングと道路はそれなりに離れているから安心だと思っていたら、垣根の高さが不十分で通行人から見えてしまっているなんてこともあります。
プライバシーが守られているかの確認を疎かにしていざ住んだら、外から丸見えだったでは遅いです。そうならないためにもしっかりと展示会で確認しましょう。ここで注意して欲しいのが、「部屋が2階にあるから外との関係なんてどうでもいい。別に確認しなくていいや」と思わないでください。2階に部屋がある場合も、隣の家のベランダや窓と隣接している可能性があります。1階の部屋だけでなく2階の部屋もしっかりと確認してください。
最後に
ここで紹介した住宅展示会に行った時に見るべき4ポイントはあくまでも一部です。しかし、この4つを確認しておくことで、購入する住宅を検討するときの判断材料が増えます。さらに言えば、購入した住宅に対する満足度がアップします。こんなことを言うと、嘘っぽく聞こえてしまいますが、どうか実践してみてください。もっと詳しい話が聞きたければ、専門家が担当してくれる不動産会社や相談所に行ってみてください!注文住宅を考えている人は、展示会に行きき終えたら、土地探しのスタートです。